category:

これはずいぶん前に作った作品だ。
外形は出来るだけシンプル・単純に・・・・何も仕掛けなどないという感じにしたかった。
それで名前を「a piece of wood」とした。

外からは蝶番は見えない。蓋を真っ直ぐ上に持ち上げてから開けるという構造になっている。
家具などでもこのように「インセット」してあり、外から見えないヒンジがあるのでそれを参考にした。

ただ、最初に作ったときは、引き上げた蝶番をどこで、どうやって止めるか・・・がこのようなねじ式のストッパーしか思いつかなかった。
それで内部に白い内箱を入れることにした。

木片をあけたら中に白い箱、四隅を45度に切って組み立ててある内箱が入っているというのはちょっと驚きがあって楽しい。
だが、これは本来あまり良くない。木の動き(収縮)を妨げるからだ。
このくらいの大きさなので気にしなくても良いのかもしれないが、何も入っていない蓋との収縮度合いが違ってくる。

今回、30数年ぶりにニューバージョンを作った。
Instagramに紹介したが、ヒンジ部分を改良したのだ。 アイディアはずいぶん前に得ていたのだが、やっと作ることが出来た。

内部の内箱にもクリアランスを持たせた。
ピッタリ作る方がずっと気持ちがいい・・・・けれど、それではいけない。
必要な遊びは持たせないとダメなのだ。

TOP